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パスポートの写真

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抽き出しでミッキーマウスの表紙の預金通帳に重なるのは、イミグレーションのスタンプが賑やかなパスポートである。
いつの間にか期限の半分を過ぎた赤いパスポートに貼付けられた我が写真は、眼差しは虚ろだが、シャープな顎のラインは若々しい。

なかなか慣れず、然し慣れればさほど嫌な奴ではなかったパリの長い冬も、随分前に死んでしまった友のように、もう懐かしいだけだが、ゼリー状の物質に閉じ込められたような、心地よいが常に閉塞感がまとわりつく温暖な鹿児島での日常も、実は現実的ではない。

主演賞に喜ぶ未来像を励みに俳優を志す若者が、そのためにやせ細っているように、常にストイックでありたい。

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by site-tate-tale | 2008-12-30 10:57

瀬戸口藤吉

インターネットのニュースを眺めていると、小渕優子代議士に少子化対策の大臣が務まるのは経産婦だから云々という、自民党の笹川堯総務会長の発言が目に入った。軽率な発言という感想しか持たない。

さて、小渕優子大臣の夫は、高校の後輩、つまり鹿児島出身でTBSの瀬戸口克陽プロデューサーである。
現在は小渕姓である瀬戸口克陽さんのWikipediaの関連項目に目を移すと瀬戸口藤吉とある。
紐解くと、パチンコ屋の店内放送で馴染みの海軍行進曲で有名な作曲家で海軍軍楽隊長であった。

その瀬戸口藤吉が亡くなった昭和16年は、亡母の生まれた年である。
亡母のアルバムに、口ひげに、いくつもの勲章を下げた制服姿の立派な軍人の、セピア色の写真があったことを思い出した。
母の両親も早くに他界しているので、母もそれが誰なのか、よく知らなかったようだが、もしかしたら、瀬戸口藤吉さんかもしれないと不図思う。
母の旧姓が瀬戸口だったからである。

休みなく働いてきた身体を労れということか、或は忘年会の梯子ではしゃいだ昨夜の反動やもしれぬ。
内省の日たれとの天命の如く、山寺の境内のような、素朴で静謐な"気"が心を占拠する寒い一日に、導かれるように瀬戸口藤吉という名に行き当たったのは、偶然ではないように思う。

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by site-tate-tale | 2008-12-06 23:55

昔からある場所

1993年、NHKの大河ドラマ『琉球の風』の島津家久役を最後に、俳優では喰っていけないと、演出家に転じたが、最初から演出の仕事に恵まれたわけではなく、仕方なく苦手な金勘定が伴う、イベントや音楽プロデュースの仕事が5年ほど続いた。

普段はクラシックか、David Bowieなどの洋楽オンリーで、ミュージカルの演出助手としてお世話になった少年隊の楽曲以外は、歌謡曲を知らなかった私も、音楽の仕事に携わった1994年から1997年は、サンプルをいただけたこともあり、いわゆるJ-POPを盛んに試聴した。

かような経緯で、職業としてヒットの理由を分析した楽曲の一つに、My little loverの『Hello, Again ~昔からある場所~』がある。1995年の発売だ。

巧みな転調や、小節を跨ぐ歌詞、その他諸々を、楽曲作りの参考にしたが、時々、その歌詞の
"自分の限界がどこまでかを知るために 僕は生きてる訳じゃない" 
という、一節を思い起こすことがあるのは、それが、一見、一般的な人生観ではないからだろう。

自分の限界を知るために生まれてきたのではなかろうに、あたかもそうであるかのように生きざるを得ない自らを、客観的に眺めている。そんな、微妙な足取りで構成された歌詞は、しかし、特に別離の悲しみを知る、多くの聴衆の共感を得たのであった。
そして、この曲は、My little loverの代表作となった。

あなたの仕事が、あなたの言葉が、あなたの手紙が、あなたの写真が、あなたの歌が、そして、あなたの子供が、あなたの代表作かもしれない。

人は一つでも代表作があれば、人生の目標を全うしたと言っても過言ではない。
それは小さな代表作でも構わない。



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by site-tate-tale | 2008-12-05 12:10

テイトの愚行

『テイトの奇行』にて、動画をご紹介したワーグナーの『ヴァルキューレの騎行』は、今夏、大ヒットした宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』でも使用されていたのだが、例の『ぽ~にょ、ぽ~にょ、ぽにょ 魚の子♪』というテーマソングの前に、お忘れの方も多いことだろう。

心和む芸術ではなく、心躍る芸術の代表作である『ヴァルキューレの騎行』は、即ちリラックスとは対極に存在するのである。
なのに、それでリラックスするというのだから、これを奇行と呼ばずして何たるかと、11月最後のブログは『テイトの奇行』というタイトルに相成った次第。

音楽に合わせ、指揮をしてしまった。

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by site-tate-tale | 2008-12-04 23:00


♪サイト・テイト


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竪山 博之
(たてやま ひろゆき)
演 出 家

舞台演出・演技指導・朗読講座の他、芸術やフランス文化に関する講演や執筆を生業としております。

お気軽にお問い合わせ下さい。
hiroyuki_tateyama
@me.com

尚、Site Tateは、テイトなる男を主人公とする、虚実織り交ぜた物語です。

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